ソーラー発電器「Knog PWR Solar 10W」レビュー
オーストラリアのライトメーカーKnogのソーラー発電器「PWR Solar 10W」購入しました。1ヶ月ほど発電で使ってみたのでレビューします。
公開日: 2022.10.27
Knog PWR Solar 10Wってどんな製品?
Knogは、オーストラリアのアウトドアメーカーのようです。メインは各種ライトのようで、自転車ライトとか、ランニング用のライトとかを製造しています。
そんなknogから出ているソーラー発電キットが「PWR Solar 10W」。本家のHPには記載がありますが、日本代理店の公式サイトにはラインアップがないので、日本では発売されていないモデルなのかもしれません。
ちなみに、ソーラー充電ってどうなのかなぁと漁っていたら、良さげのが見つかって買ったので、knogというメーカーだから買ったわけではありません。
PWR Solar Panel 10Wは、4つのソーラーパネルを搭載したソーラー充電器で、USBで最大10Wの出力を行います。本体は折り畳んで文庫本くらいのサイズになるので、持ち運びも便利。ソーラーパネルはSunpower社のMaxeon GEN 5というパネルを使っています。
ソーラーパネルには明るくないのでわかりませんが、意味不明なチャイナメーカーのよりかはしっかりとしたパネルっぽいです。
Knog PWR Solar 10Wを使ってみて
これはソーラーパネル全般に言えることなのかもしれませんが、パネルと太陽の角度が垂直になっていないと適切に発電がされません。実際PWR Solar Panel 10Wのパッケージにも「しっかりと垂直になるように置くように」とアドバイスが記載されています。
発電量は本体の4つのLEDインジケーターでリアルタイムに確認できるのですが、角度を変えるだけでインジケーター1つ変わるイメージです。
使う前は「晴れていればすぐにMAXパワーになるだろう」と思っていたんですが、これは予想外でした。
次から、そうしたソーラー発電器全般のこととは別に、Knog PWR Solar 10W固有のメリットとデメリットを書いていきます。
Knog PWR Solar 10Wのよかったところ
1ヶ月くらい使ってみてよかった点は、
- 頑丈
- 意外と軽い(450g)から取り回しが楽
- 曇りでも発電する
という点です。
自分は室内でソーラー発電をさせているのですが、太陽の位置が時間によって変わるので、場所を変えないと発電がされません。ですので、パネルを一日に数回移動させるのですが、本体が頑丈で取り回しが楽なので、全く苦ではありません。
据え置きでソーラー発電をしない場合、本体が重かったり、壊れやすそうなソーラーパネルだと、結構神経使うかなと思います。
あと意外だったのが、太陽が出ていなくても発電すること。夜はだめですが、曇りでも太陽が出ている時間であれば、LEDインジケーターで1つ分くらいは発電します。10Wなので2.5Wくらいでしょうか。
真夏以外は意外と曇りの日が多かったり、晴れてても雲で隠れることはあるので、晴天でなくても発電できるかは、コスパ面で非常に大きいなと思いました。
Knog PWR Solar 10Wの微妙だったところ
逆に微妙だなぁと思ったのはたったひとつ「発電力」です。
Knog PWR Solar 10Wは最大発電が10Wですが、最大発電(LED4つ点灯)は「晴天かつ太陽に直角の時」くらいしかありませんでした。つまり、10Wで発電されるのはかなり限定された条件のみです。
通常は、晴天ならLED3つ、ちょっと日のあたりが悪いと2つという感じ。窓ガラスとか網戸越しになるだけでもLED一つ分くらい発電力が落ちます。平均すると5Wほどの充電力ではないでしょうか。
開けたキャンプ場などで晴天時にテントの上とかでソーラー発電する人は良いかもしれないですが、自分のように住居内でソーラー発電する場合は、最低でも20Wくらいないと使い勝手は悪いかなと思います。
また、この手のソーラー発電器は「登山中にザックの上に置いて発電」っていうイメージ画像を見ますが、アメリカとかの開けた荒野とかじゃない限り、その使い方は難しいかと思います。ちょっと木の影になっただけで発電が止まると思います。
日本の山は多くが山林ですから、パネルに気をつけて山を登るくらいなら、素直にモバイルバッテリーの方が良いかと思います。
ソーラー発電は元を取れる?
Knog PWR Solar 10Wは定価が99.95ドルとかなり高価なソーラー充電なので、正直毎日発電しても元を取るのは10年後とかじゃないでしょうか。
自分は「ソーラー発電ってどんな感じ?」というのを体験したくて買ったので、コスパはどうでもいいんですが、「ソーラー発電でエコで電気代を抑える」って考えの方は、やめた方が良いかと思います。
この手のモバイルソーラー充電器は、どちらかというとモバイルバッテリーの代用と考えた方が良いと思いました。
長めのキャンプやアウトドアなどの時に、大容量の20000mAhクラスのモバイルバッテリーでも、1週間も使えばバッテリー切れになってしまいます。ソーラー充電器であれば、晴れてさえいればバッテリー切れはないので、その点で有利です。
ただ、ソーラー充電器の場合は、「晴れて太陽に長時間当てる」という作業が必要なので、使えるシーンが限られているのがデメリット。
個人的に最適な使い方は、「日中は10000mAhくらいの軽量なモバイルバッテリーをソーラー充電して、夜の時間帯にスマホやカメラなどを充電する」という使い方かなぁと思いました。